2015年2月1日日曜日

たんきゅん「サボッタージュ」コード進行☆

こんにちは、ふるりらです。
今日は郷さんのプロデュースしていた、たんきゅんさんの「サボッタージュ」のコード進行を解析してみたいと思います!
これもまた名曲中の名曲。どうぞ!


サボッタージュ
KEY=D, F, A♭

[intro]
C Bm  | B D | C Bm | B♭ D |
Cadd9 | Gadd9 |

[A]
Fmaj7  Eaug  | Emaj7  B/D | D6 A♭ | G    C C7 |
Fm   Fm/E♭ | Dm(♭5) D♭maj7 | A♭ Gm | C    C7    |

[A']
Fmaj7  Eaug  | E♭maj7  B♭/D | D♭6 A♭ | G    C C7 |
Fm   Fm/E♭ | Dm(♭5)  D♭maj7 | B   E   | Gadd9     |

[サビ]
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9) B♭ |
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9)  | G/A         |

[intro2]
C Bm  | B♭ D | C Bm | B♭ D |

[ブリッジ]
C   Bm    | B♭ D | C   Bm   |
B♭maj7 | C6       | B♭maj7 | C6       |

[間奏]
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |

[2A]
Fmaj7  Eaug  | E♭maj7  B♭/D | D♭6 A♭ | G    C7    |
Fm   Fm/E♭ | Dm(♭5)  D♭maj7 | B   E   | Asus4 A Aadd9 A
Cadd9           | Gadd9        |

[2サビ]
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9) B♭|
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9)  | B♭  C  |
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9)  | G/A        |

[outro]
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |… (F.O.)


【ポイント①】
イントロ出だしからKEY=DなのにCからの半音下降進行!


イントロの頭はC→Bm→B→ Dという進行。
これ、KEY=DなのにC、つまり♭Ⅶのコードから始まるという、珍しい出だし。
さらにそこから郷さんらしい半音下降の進行で、さらにらしさが出ています。
ちなみにCの上で、メロディはAの音から始まるので、C6みたいなサウンドになっています。ここもポイント。
さらに、イントロが終わると、それはさておき、と一気に転調してAメロに入ります。


【ポイント②】
半音下降進行&augとⅦのコード、さらに転調!“らしさ”たたみかけ!


さて、Aメロ頭からKEY=Fに転調しています。
このAメロ、郷さんがよく用いるテクニックがかなり凝縮されています。
出だしからFmaj7→ Eaug→Emaj7→B/D→D6と半音下降進行。
しかも2つ目はaugコード。
さらにその後はA♭に転調し、そのⅦであるGのコード。
ほぼこれは郷さんテクニックの完成形と言うべきAメロです☆
A♭への転調は、D♭6はB♭m/D♭とも言え、それを橋渡しに同主調のFm、つまりA♭に転調していると言えます。そして、Aメロ後半はFmからの下降進行になっていて、
出だしのFから同主調のFmに変化している、素晴らしく美しい転調です。
ちなみに、出だしのFmaj7→Eaugの部分、KEY=Fと書きましたが、どちらかというとKEY=CのⅣmaj7→Ⅲaugに近い響きをしています。そうするとより細かい転調と解釈することも出来ます。ほほうー!


【ポイント③】
サビ前、謎のB ♭→ E→ G(add9)という進行!


またここに天才のいたずら的コード進行が現れました!
サビの前のB → E→ Gadd9という進行。
この前までKEY=A♭なので、それで解釈するとここはⅡ→♭Ⅵ→Ⅶ、ということになりますが、もはやキーを保っているような感覚ではない感じがします。
ここでは2つの解釈をしてみたいと思います。

[その1]
まずは転調などでは捉えきれない、調の枠を取り払った進行とする考え方。
コードB♭の上ではメロディがC→♭Bとなっていて、B♭add9的な状態に、さらにコードEのうえでは#C→BとE6的な状態に。そしてよくよくみるとメロディはC→♭B、#C→Bと2つの音を塊に半音上がって動いているのです。そして最後にGの上でDの音へ半音上がって解決。
ようするにテンションを通り、さらに半音上がる構造的な動きのメロディが、コード進行の強引さを薄めているような状態☆
さらにコードの度数を見ると、B♭からEは増4度、EからGは短3度、とdim的な動きをしていて、それが逆にdim7の平行移動なような滑らかさになっている。
[その2]
B♭まではKEY=A♭と考え、その後のEからは既にサビ頭からなるKEY=Dに転調しているという考え方。
これは実は、2番のサビ前の部分がより発展したコード進行、B→ E→ A→Cadd9→Gadd9となっているところからの推測。
1番のサビ前は、
B♭    →        E  →   Gadd9
Ⅱ(KEY=A♭)
KEY=D         Ⅱ   Ⅳadd9

2番のサビ前は、
B♭      →        E  →   A   →  Cadd9  →  Gadd9
Ⅱ(KEY=A♭)
KEY=D         Ⅱ   Ⅴ   ♭Ⅶadd9 Ⅳadd9

とそれぞれEのコードの部分からKEY=Dとすると、とくに2番のほうは響きの感覚があってくるのです。
いかがでしょう(**)
その1、その2、の両方の解釈から成り立っているような状態、と考えるのが一番近いような気がしますが。。謎です☆
しかし、どうやってこんな進行とメロディ、思いつけるのでしょうか。。天才とは。。




今回の曲もポイント、個性がAメロ、イントロとにあり、サビはわりと王道の進行に素晴らしいメロディ、という構図ですね。

それでは今回も残った細かなトピックを少しだけ☆

・構成がちょっと変わっています。1番が終わった後、イントロに戻って、イントロのコード進行でブリッジオリジナルのメロディが出てくる。その後の間奏はBm→Cというコード進行にサビのメロディをインストが奏でている。そして、その後に2番。2番までこれだけ時間をかけるのは普通しない。

・この曲含め、プレーンのコードで表記した所もメロディや、他の楽器がテンションを鳴らしているパターンがとても多いので、細かく表記しなかったところがあります。そのあたり、とても曖昧に作られているのが、独特の響きを醸し出しているように思います。



いかがでしたでしょうか?
これまで4曲で、すでに郷さんのコード進行パターンが結構見えて来た感じがしますが、
逆に天才のなせる驚きのパーツが挟み込まれてくることもわかりました。
いったいこれだけのテクニックがありながら、無意識で作られているかのような純粋さを保つ秘訣はどこに。、、
まだまだ目が離せません!
次はたんきゅんさんの2ndシングル「ティーパーティーパーティー!」、行きます!


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