今日は郷さんのプロデュースしていた、たんきゅんさんの「サボッタージュ」のコード進行を解析してみたいと思います!
これもまた名曲中の名曲。どうぞ!
サボッタージュ
KEY=D, F, A♭
[intro]
C Bm | B♭ D | C Bm | B♭ D |
Cadd9 | Gadd9 |
[A]
Fmaj7 Eaug | E♭maj7 B♭/D | D♭6 A♭ | G C C7 |
Fm Fm/E♭ | Dm(♭5) D♭maj7 | A♭ Gm | C C7 |
[A']
Fmaj7 Eaug | E♭maj7 B♭/D | D♭6 A♭ | G C C7 |
Fm Fm/E♭ | Dm(♭5) D♭maj7 | B♭ E | Gadd9 |
[サビ]
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9) B♭ |
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9) | G/A |
[intro2]
C Bm | B♭ D | C Bm | B♭ D |
[ブリッジ]
C Bm | B♭ D | C Bm |
B♭maj7 | C6 | B♭maj7 | C6 |
[間奏]
Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |
Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |
[2A]
Fmaj7 Eaug | E♭maj7 B♭/D | D♭6 A♭ | G C7 |
Fm Fm/E♭ | Dm(♭5) D♭maj7 | B♭ E | Asus4 A Aadd9 A |
B♭maj7 | C6 | B♭maj7 | C6 |
[間奏]
Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |
Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |
[2A]
Fmaj7 Eaug | E♭maj7 B♭/D | D♭6 A♭ | G C7 |
Fm Fm/E♭ | Dm(♭5) D♭maj7 | B♭ E | Asus4 A Aadd9 A |
Cadd9 | Gadd9 |
[2サビ]
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9) B♭|
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9) | B♭ C |
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9) | G/A |
Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |
Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |
Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |
Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |… (F.O.)
【ポイント①】
イントロの頭はC→Bm→B♭→ Dという進行。
これ、KEY=DなのにC、つまり♭Ⅶのコードから始まるという、珍しい出だし。
さらにそこから郷さんらしい半音下降の進行で、さらにらしさが出ています。
ちなみにCの上で、メロディはAの音から始まるので、C6みたいなサウンドになっています。ここもポイント。
さらに、イントロが終わると、それはさておき、と一気に転調してAメロに入ります。
【ポイント②】
さて、Aメロ頭からKEY=Fに転調しています。
このAメロ、郷さんがよく用いるテクニックがかなり凝縮されています。
出だしからFmaj7→ Eaug→E♭maj7→B♭/D→D♭6と半音下降進行。
しかも2つ目はaugコード。
さらにその後はA♭に転調し、そのⅦであるGのコード。
ほぼこれは郷さんテクニックの完成形と言うべきAメロです☆
A♭への転調は、D♭6はB♭m/D♭とも言え、それを橋渡しに同主調のFm、つまりA♭に転調していると言えます。そして、Aメロ後半はFmからの下降進行になっていて、
出だしのFから同主調のFmに変化している、素晴らしく美しい転調です。
ちなみに、出だしのFmaj7→Eaugの部分、KEY=Fと書きましたが、どちらかというとKEY=CのⅣmaj7→Ⅲaugに近い響きをしています。そうするとより細かい転調と解釈することも出来ます。ほほうー!
【ポイント③】
またここに天才のいたずら的コード進行が現れました!
サビの前のB♭ → E→ Gadd9という進行。
この前までKEY=A♭なので、それで解釈するとここはⅡ→♭Ⅵ→Ⅶ、ということになりますが、もはやキーを保っているような感覚ではない感じがします。
ここでは2つの解釈をしてみたいと思います。
[その1]
まずは転調などでは捉えきれない、調の枠を取り払った進行とする考え方。
コードB♭の上ではメロディがC→♭Bとなっていて、B♭add9的な状態に、さらにコードEのうえでは#C→BとE6的な状態に。そしてよくよくみるとメロディはC→♭B、#C→Bと2つの音を塊に半音上がって動いているのです。そして最後にGの上でDの音へ半音上がって解決。
ようするにテンションを通り、さらに半音上がる構造的な動きのメロディが、コード進行の強引さを薄めているような状態☆
さらにコードの度数を見ると、B♭からEは増4度、EからGは短3度、とdim的な動きをしていて、それが逆にdim7の平行移動なような滑らかさになっている。
[その2]
B♭まではKEY=A♭と考え、その後のEからは既にサビ頭からなるKEY=Dに転調しているという考え方。
これは実は、2番のサビ前の部分がより発展したコード進行、B♭→ E→ A→Cadd9→Gadd9となっているところからの推測。
1番のサビ前は、
B♭ → E → Gadd9
Ⅱ(KEY=A♭)
KEY=D Ⅱ Ⅳadd9
2番のサビ前は、
B♭ → E → A → Cadd9 → Gadd9
Ⅱ(KEY=A♭)
KEY=D Ⅱ Ⅴ ♭Ⅶadd9 Ⅳadd9
とそれぞれEのコードの部分からKEY=Dとすると、とくに2番のほうは響きの感覚があってくるのです。
いかがでしょう(**)
その1、その2、の両方の解釈から成り立っているような状態、と考えるのが一番近いような気がしますが。。謎です☆
しかし、どうやってこんな進行とメロディ、思いつけるのでしょうか。。天才とは。。
今回の曲もポイント、個性がAメロ、イントロとにあり、サビはわりと王道の進行に素晴らしいメロディ、という構図ですね。
それでは今回も残った細かなトピックを少しだけ☆
・構成がちょっと変わっています。1番が終わった後、イントロに戻って、イントロのコード進行でブリッジオリジナルのメロディが出てくる。その後の間奏はBm→Cというコード進行にサビのメロディをインストが奏でている。そして、その後に2番。2番までこれだけ時間をかけるのは普通しない。
・この曲含め、プレーンのコードで表記した所もメロディや、他の楽器がテンションを鳴らしているパターンがとても多いので、細かく表記しなかったところがあります。そのあたり、とても曖昧に作られているのが、独特の響きを醸し出しているように思います。
いかがでしたでしょうか?
これまで4曲で、すでに郷さんのコード進行パターンが結構見えて来た感じがしますが、
逆に天才のなせる驚きのパーツが挟み込まれてくることもわかりました。
いったいこれだけのテクニックがありながら、無意識で作られているかのような純粋さを保つ秘訣はどこに。、、
まだまだ目が離せません!
次はたんきゅんさんの2ndシングル「ティーパーティーパーティー!」、行きます!
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9) | B♭ C |
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9) | G/A |
[outro]
Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |
Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |
Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |
Bm C | Bm C | Bm C | Bm C |… (F.O.)
【ポイント①】
イントロ出だしからKEY=DなのにCからの半音下降進行!
イントロの頭はC→Bm→B♭→ Dという進行。
これ、KEY=DなのにC、つまり♭Ⅶのコードから始まるという、珍しい出だし。
さらにそこから郷さんらしい半音下降の進行で、さらにらしさが出ています。
ちなみにCの上で、メロディはAの音から始まるので、C6みたいなサウンドになっています。ここもポイント。
さらに、イントロが終わると、それはさておき、と一気に転調してAメロに入ります。
【ポイント②】
半音下降進行&augとⅦのコード、さらに転調!“らしさ”たたみかけ!
さて、Aメロ頭からKEY=Fに転調しています。
このAメロ、郷さんがよく用いるテクニックがかなり凝縮されています。
出だしからFmaj7→ Eaug→E♭maj7→B♭/D→D♭6と半音下降進行。
しかも2つ目はaugコード。
さらにその後はA♭に転調し、そのⅦであるGのコード。
ほぼこれは郷さんテクニックの完成形と言うべきAメロです☆
A♭への転調は、D♭6はB♭m/D♭とも言え、それを橋渡しに同主調のFm、つまりA♭に転調していると言えます。そして、Aメロ後半はFmからの下降進行になっていて、
出だしのFから同主調のFmに変化している、素晴らしく美しい転調です。
ちなみに、出だしのFmaj7→Eaugの部分、KEY=Fと書きましたが、どちらかというとKEY=CのⅣmaj7→Ⅲaugに近い響きをしています。そうするとより細かい転調と解釈することも出来ます。ほほうー!
【ポイント③】
サビ前、謎のB ♭→ E→ G(add9)という進行!
またここに天才のいたずら的コード進行が現れました!
サビの前のB♭ → E→ Gadd9という進行。
この前までKEY=A♭なので、それで解釈するとここはⅡ→♭Ⅵ→Ⅶ、ということになりますが、もはやキーを保っているような感覚ではない感じがします。
ここでは2つの解釈をしてみたいと思います。
[その1]
まずは転調などでは捉えきれない、調の枠を取り払った進行とする考え方。
コードB♭の上ではメロディがC→♭Bとなっていて、B♭add9的な状態に、さらにコードEのうえでは#C→BとE6的な状態に。そしてよくよくみるとメロディはC→♭B、#C→Bと2つの音を塊に半音上がって動いているのです。そして最後にGの上でDの音へ半音上がって解決。
ようするにテンションを通り、さらに半音上がる構造的な動きのメロディが、コード進行の強引さを薄めているような状態☆
さらにコードの度数を見ると、B♭からEは増4度、EからGは短3度、とdim的な動きをしていて、それが逆にdim7の平行移動なような滑らかさになっている。
[その2]
B♭まではKEY=A♭と考え、その後のEからは既にサビ頭からなるKEY=Dに転調しているという考え方。
これは実は、2番のサビ前の部分がより発展したコード進行、B♭→ E→ A→Cadd9→Gadd9となっているところからの推測。
1番のサビ前は、
B♭ → E → Gadd9
Ⅱ(KEY=A♭)
KEY=D Ⅱ Ⅳadd9
2番のサビ前は、
B♭ → E → A → Cadd9 → Gadd9
Ⅱ(KEY=A♭)
KEY=D Ⅱ Ⅴ ♭Ⅶadd9 Ⅳadd9
とそれぞれEのコードの部分からKEY=Dとすると、とくに2番のほうは響きの感覚があってくるのです。
いかがでしょう(**)
その1、その2、の両方の解釈から成り立っているような状態、と考えるのが一番近いような気がしますが。。謎です☆
しかし、どうやってこんな進行とメロディ、思いつけるのでしょうか。。天才とは。。
今回の曲もポイント、個性がAメロ、イントロとにあり、サビはわりと王道の進行に素晴らしいメロディ、という構図ですね。
それでは今回も残った細かなトピックを少しだけ☆
・構成がちょっと変わっています。1番が終わった後、イントロに戻って、イントロのコード進行でブリッジオリジナルのメロディが出てくる。その後の間奏はBm→Cというコード進行にサビのメロディをインストが奏でている。そして、その後に2番。2番までこれだけ時間をかけるのは普通しない。
・この曲含め、プレーンのコードで表記した所もメロディや、他の楽器がテンションを鳴らしているパターンがとても多いので、細かく表記しなかったところがあります。そのあたり、とても曖昧に作られているのが、独特の響きを醸し出しているように思います。
いかがでしたでしょうか?
これまで4曲で、すでに郷さんのコード進行パターンが結構見えて来た感じがしますが、
逆に天才のなせる驚きのパーツが挟み込まれてくることもわかりました。
いったいこれだけのテクニックがありながら、無意識で作られているかのような純粋さを保つ秘訣はどこに。、、
まだまだ目が離せません!
次はたんきゅんさんの2ndシングル「ティーパーティーパーティー!」、行きます!
0 件のコメント:
コメントを投稿