2015年2月22日日曜日

たんきゅんデモクラシー「スクバカゲロウ」コード進行☆

こんにちは、ふるりらです。
今日はたんきゅんデモクラシーさんの新曲「スクバカゲロウ」のPVが公開になったので、コード進行を早速採ってみたいと思います!
PV、かわいいですね〜。



スクバカゲロウ
KEY=D, F, B♭

[Intro]
D7 | C7 | D7 | C7 |
D7 | C7 | D7 | C7 |

[A]
D7 | C7 | D7 | C7 |
D7 | C7 | D7 | C7 |
D7 | C7 | D7 | C7 |
D7 | C7 | D7 | C7 |

[B]
B♭maj7  Am7 | Gm7 Am7 | B♭maj7 C | C/F F |
Em7 A7 | Dm Bm(♭5) |
E♭maj7 | E♭maj7 |
A♭6 | G7   | F#maj7 | F#maj7 |

[Intro2]
D7 | C7 | D7 | C7 |

[2A]
D7 | C7 | D7 | C7 |
D7 | C7 | D7 | C7 |
D7 | C7 | D7 | C7 |
D7 | C7 | D7 | C7 |

[2B]
B♭maj7  Am7 | Gm7 Am7 | B♭maj7 C | C/F F |
Em7 A7 | Dm Bm(♭5) |
E♭maj7 | E♭maj7 |
A♭6 | G7   | F#maj7 | F#maj7 |
(N.C.) | (N.C.) | (N.C.) | (N.C.) |

[3A]
D7 | C7 | D7 | C7 |
D7 | C7 | D7 | C7 |
 (N.C.) |


今回は曲も構成も短くシンプルですね。
ポイントもシンプルに。

【ポイント①】
Bメロから自然に転調の妙!


さて、曲が短くシンプルでもさすが郷さん、仕掛けてきます!
KEY=DのAメロのあと、BメロからKEY=Fに転調しています。
ここはKEY=Dにおける♭ⅥのB♭maj7をKEY=FのⅣmaj7として置き換えての転調です。
スムーズです。

【ポイント②】
Bメロ後半のE♭maj7→A♭6→G7→F#maj7


さてBメロ後半も仕掛けてきますね。
まずDm→Bm(♭5)とKEY=FではよくあるパターンからのE♭maj7(♭Ⅶmaj7)。
ここではっとさせられます。しかもE♭maj7の上でメロディは9thのファに行っています。
そしてそこからのA♭6→G7→F#maj7。
ここでも転調と捉えることができます。KEY=B♭へ。
E♭maj7をKEY=B♭のⅣmaj7として置き換えてそこから♭Ⅶ6→Ⅵ7→♭Ⅵmaj7です。
ただでさえ転調しているのに、さらにノンダイアトニックコードで珍しい進行なわけです。かなり力技です。
A♭6G7F#maj7はファの音をステイさせてベースを半音ずつ下げているわけです。
この半音ずつ下がる6→7→majのパターンは一般的に他の曲にも使われることがありますが、このBメロ(サビ)の最後に下がって行くパターンは郷さんらしいですね。


さて、細かいトピックも一つだけ。
イントロの1回目のメロの最後の音がC7の7thの音に行っていて特徴的です。

今回は楽曲がとっても短くて、でも癖になるコード進行がちりばめられた郷さんらしい変化球ポップでした☆
たんきゅんデモクラシー、楽しみですね。

次回はsound cloudに音源を見つけたので3rdアルバム『オワルゼンド』より「終わる全土」を行ってみたいと思います!



2015年2月21日土曜日

detune.「小春日和もどき」コード進行☆

こんにちは、ふるりらです。
今日はdetune.さんの1stアルバムより、「小春日和もどき」のコード進行を解析してみたいと思います!(当初楽曲タイトルが間違っていました。。お詫びいたします。。)
デビューアルバムの2曲目からして、すでに郷さん式コード進行を展開している模様!


小春日和
KEY=C#, E

[A]
C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) |
C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) |

[B]
G#  | A#m7 | B    | A#m7  |
G#  | F#add9 |

[Intro]
C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) |

[2A]
C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) |
C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) |

[2B]
G#  | A#m7 | B    | A#m7  |
G#  |

[サビ]
E F# | C# A | E D#7 | F  A# |
E F# | C# A | E D#7 | F  A#m A#m/G# |
D#7  | D#7   | G#(add9) |  F#add9 |

[間奏]
C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) |
G#  | A#m7 | B    | A#m7  |
G#  | F#add9 |

[C]
F# Gdim7 | G# Adim7 | A#m A#m/G# |
F# Gdim7 | G# Adim7 | A#m A#m/G# |
D#7  | D#7 | D#7 | G#  | F#add9 |

[Bridge]
C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) |

[2サビ]
E F# | C# A | E D#7 | F  A# |
E F# | C# A | E D#7 | F  A#m A#m/G# |
D#7  | D#7   | G#(add9) |  F#add9 |

[Outro]
C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | C#add9 C#(♭5) | 


【ポイント①】
トニックC#に♭5を混ぜるあるアルペジオリフ!


まずは印象的な出だしのギターのアルペジオ。
恐らくこの曲はこのアルペジオが最初に出来て生まれたのでは、
と思わせるほど印象的。そして、ギターの4フレットにカポタストをはめて、
Aadd9のフォームで弾くと開放弦含めてうまくサウンドするため、
なんらかこのギターで4カポによる作曲の可能性があります。
郷さんには珍しいギターによる作曲かな、なんて想像しちゃいます。

さて、そのアルペジオ、KEY=C#の主和音であるC#に♭5を絡める、なかなかとトリッキーなフレーズになっています。#ソ#レ#ドソーファ#ドソというフレーズ。
add9である#レも絡めてあり、郷さんらしさもあるフレーズですね。

【ポイント②】
♭Ⅲ、♭Ⅵ、Ⅶなどを使った転調劇のサビ


さて、この曲の一番のインパクトは唐突に入ってくるサビですね。
EF#C#AED#7FA#というなんとメジャーコードのみの連結による進行です。
これを数字で表すと、♭Ⅲ→Ⅳ→Ⅰ→♭Ⅵ→♭Ⅲ→Ⅱ7→Ⅲ→Ⅵ、となります。
ちょうどKEY=C#なので半音下げて表してE♭→F→C→A♭→E♭→D7→E→Aとしてもわかりやすかもしれないですね。
ポイントはまずサビ頭、♭Ⅲ→Ⅳという進行。郷さんはよくお使いになる♭ⅢからⅣ、よくロックなどではパワーコードなんかにしてこの進行使いますね。
そして、いったんトニックのC#に戻った後、今度は♭ⅥであるAのコードへ。そこから、これをKEY=EのⅣとして捉えてKEY=Eへ一時転調。いつもの置き換え転調のテクニックです。そうするとEの次のD#7のコードは、KEY=C#のⅡではなく、KEY=EのⅦとして捉えることができます。しかし、次のFに進む時点では、なんと元々のKEY=C#のⅡとして考え、ⅢであるF、そしてⅥmのかわりにⅥへ進行、となっています。複雑です!
置き換え転調の2段構えで元に戻るわけです。凄い。

ここでもう一度KEY=Cで表したものを見てみるとわかりやすいですね。
E♭→F→C→A♭→E♭→D7→E→A。
つまりA♭→E♭の時点だけKEY=E♭と考えるような感じですね。

この部分さらに、ギターのカポタスト4フレットでKEY=Aのフォームでやってみると、いかにサビ中でKEY=AとKEY=Cのコードを平行に使っているかが分かります。このあたりの作曲中における、近いKEYまであたりまえのように和声感覚を拡張出来ている感じが、郷さんの天才たるゆえんだと思うのです。



さてさて、今回はポイント、2つに絞れました。
小さなトピックも少しだけ。
・なんといっても最近のdetune.にはないギター中心のサウンドが特徴的ですね。
・2Aの後半にはアルペジオリフの前半をなぞるようなベースでルート感が希薄になる仕掛けがあります。
・郷さんのボーカルがいまより男らしい感じがします☆
・逆に最近の楽曲に見られるような展開に仕掛けがあまりないのが寂しく感じられますね。。

デビューアルバムの、若かりし郷さんの荒削りさが出ているこの曲。
しかしながら、前述のように和声感覚が一つのKEYにとどまらない、拡張された和声感覚が既に形になっていることがわかる一曲でした!

さて、次回はたんきゅんデモクラシーさんの新曲「スケバカゲロウ」のPVが上がっていたので、行ってみたいと思います!




2015年2月11日水曜日

detune. featuring yuku「ユクのうた」コード進行☆

こんにちは、ふるりらです。
今日はdetune.さんのfeaturing yukuでの「ユクのうた」のコード進行を検証してみたいと思います。楽曲はiTunesで購入できますよ。
力強いビートが印象的でスタイリッシュ&クールな一曲ですね。
You Tubeには一部が上がっていますので貼っておきます。

ユクのうた
KEY=A, C

[Intro]
Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 |
Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 |
Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 |
Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 |

[A]
Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 |
Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 |
Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 |
Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 |

[B]
Bm9    | Bm9/E E/D | Amaj9  | G69    |
Bm9    | Bm9/E E/D | A/C#    | C6      |
Bm7 Aadd9/C# | Dmaj7 Aadd9/C# |
Bm7 Aadd9/C# | Dmaj7 Aadd9/C# |
Bm7 Aadd9/C# | Dmaj7 Aadd9/C# |
Dm Dmadd9 | Dmadd9 |

[C]
F#m F#m/E | Dmaj7 | F#m F#m/E | Dmaj7 | Dmaj7 |

[サビ]
Fmaj9 | F/G Fmaj7/G | G/A Am7(11) | A  A/G |
Fmaj9 | F/G Fmaj7/G | G/A Am7(11) | A  A/G |
Fmaj9 | F/G Fmaj7/G | Amadd9(omit3) Am7 | B♭maj7 |
Fmaj9 | F/G Fmaj7/G |

[Intro2]
Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 |
Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 |

[2A]
Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 |
Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 |
Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 | Dmaj7 |
Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 | Amaj7 |

[2B]
Bm9    | Bm9/E E/D | Amaj9  | G69    |
Bm9    | Bm9/E E/D | A/C#    | C6      |
Bm7 Aadd9/C# | Dmaj7 Aadd9/C# |
Bm7 Aadd9/C# | Dmaj7 Aadd9/C# |
Bm7 Aadd9/C# | Dmaj7 Aadd9/C# |
Dm Dmadd9 | Dmadd9 |

[2C]
F#m F#m/E | Dmaj7 | F#m F#m/E | Dmaj7 | Dmaj7 |

[2サビ]
Fmaj9 | F/G Fmaj7/G | G/A Am7(11) | A  A/G |
Fmaj9 | F/G Fmaj7/G | G/A Am7(11) | A  A/G |
Fmaj9 | F/G Fmaj7/G | Amadd9(omit3) Am7 | B♭maj7 |
Fmaj9 | F/G Fmaj7/G | Am9         | 
B♭maj7 | B♭maj7 | B♭maj7 | B♭maj7 |
B♭maj7 | B♭maj7 | B♭maj7 | B♭maj7 |

[3サビ]
Fmaj9 | F/G Fmaj7/G | G/A Am7(11) | A        |
Fmaj9 | F/G Fmaj7/G | G/A Am7(11) | A        |
Fmaj9 | F/G Fmaj7/G | Amadd9(omit3)  Am7 | B♭maj7 |
Fmaj9 |  Fdim7 E/G#  | Am9 C/G | F#m7(♭5) |
A♭maj7 | B♭       | C          | C          |
A♭maj7 | B♭       | C          | C          |
Fmaj9  | Fmaj7/G | Amadd9(omit3) | B♭add9  B♭maj7(13) |


今回の曲は珍しくmaj7、maj9が多く使われていますね。
ではポイントを見て行きましょう!

【ポイント①】
サビ頭からの短3度上への転調!


Aメロ、Bメロ、CメロとKEY=Aを保っていますが、サビ頭から突如、KEY=Cへと転調しています。Fmaj9 F/GFmaj7/Gという動きは、テンションを省けばもともとのKEY=Aにおける♭Ⅵ→♭Ⅶという動きになります。それが次のKEY=CにおけるⅣ→Ⅴという動きに置き換わって、転調しているわけです。
いままでもいろいろな転調を見てきましたが、この短3度上、または短3度下への転調は比較的容易に行えます。平行調の関係性に近いですからね。
サビ前でいったんブレイクして、いきなりバーンと転調していてインパクトがありますね。

【ポイント②】
サビにおけるmaj7、maj9系、Ⅳ/Ⅴの浮遊感


もう一度、サビの頭の進行を見てみましょう。
Fmaj9F/GFmaj7/GG/AAm7(11)A   
一つ目はmaj9、2つ目のF/Gは上声のFのコードをベースのGのテンションとして考えると、7、9、11度。3つ目のFmaj7/Gはそれにさらに13度が加わった形。4つ目のG/Aも同様に考えると、7、9、11度、そして5つ目のAm7(11)は見ての通り7、11度が含まれています。
つまりそれぞれのコードに7度や9度、11度などが多く含まれています。それがあのサビの浮遊感になっていると思います。
さらに細かくみるとカウンターラインがそれぞれのコードトップラインとして、
Fmaj9(ソ)→F/G(ファ)→Fmaj7/G(ミ)→G/A(レ)→Am7(11)(レ)→A(ド#)
きれいに下降しています。
さらに後半のG/A→Am7(11)→A の部分には内声に
G/A(シ)→Am7(11)(ド)→A(ド#)
という動きもあって、綿密に作られていることが分かります。

【ポイント③】
F#m7(♭5)→A♭という意外性


3サビ後半に出てくるAm9→C/G→F#m7(♭5)からのA♭maj7→B♭→C。
このつなぎ目、 F#m7(♭5)A♭maj7、転調はしていないと捉えられるのですが、転調しているように聴こえるくらいの意外性のある進行です。
どちらもKEY=Cにおけるノンダイアトニックコードですので、一時転調の連続となるのでハッとする響きになるのですね。
この強引さ、郷さんらしい進行です。


いかがでしたでしょうか?
今回の曲は大きな転調や強引さは見られませんでしたので、
一つ一つのコードに響きが重視された進行だと思いました。

さて、残った細かいトピック、いくつかあげてみます。

・BメロのC6、♭Ⅲ6のコードがらしいですね。やはり♭Ⅲをdim7にせずに6あたりにするのが郷さんらしいです。
・ポイント①ではサビを取り上げましたが、Bメロも9th系のコードが多く、珍しいですね。
・抜け目なく最後のコードを工夫されています。どうしてもさらっと終わらない郷さんですね☆B♭add9でバーンと弾いてからポロポロやってB♭maj7(13)という複雑さで締める。たんきゅんデモクラシーさんの「清く正しく」と同じような形です。
・サビ後半、Amadd9(omit3) と表記した、3度を弾かない形と思われるところがありました。最後の3サビのピアノのみの所のボイシングからの推測です。こういった3度省略のadd9も、郷さんの多用するコードです。
・サビからの転調と、進行、そしてサウンドがdetune.さんの「紙芝居」に通じるところがあると思いました。
・3サビの後半、繰り返しに終わらせずにしっかり工夫してくるところが抜け目なく、detune.作品のクオリティの高さを感じました。


いかがでしたか?
さて、いよいよYou tubeに音のある曲を取り上げきってしまいましたので、次回の曲、どうしようかな、等と思っています。
とりあえず、detune.さんの1〜3枚目のアルバムをまんべんなく取り上げて行こうかなと思っていますの、次回は1stアルバム『わ・お・ん』より「小春日和もどき」、行ってみようと思います。初期detune.さんのコード、どんなか、楽しみ☆



2015年2月10日火曜日

たんきゅんデモクラシー「清く正しく」コード進行☆

こんにちは、ふるりらです!
今日はたんきゅんデモクラシーさんの「清く正しく」のコード進行を解析してみたいと思います!まだ発売前ですが。。
まばゆい程のピュアさが溢れるこの曲、PV、大好きです☆


清く正しく
KEY=E, C#, E, F#

[Intro]
E D6 | C#m(A/C#) C(#11) |
E D6 | C#m(A/C#) C(#11) |
[Intro2]
Eadd9 | Esus4 |

[A]
E       | D6     | C#m     | C(#11) |
E/B   | A#m(♭5) | D#m7   | G#7   |
E       | D6     | C#m     | C(#11) |
E/B   | A#m7(♭5) | D#m7   | G#7   |

[B]
Amaj7 | Amaj7/B | C#maj7 | C#maj7 |
Amaj7 | Amaj7/B | C# C#/C | C#/B A#m7 |
F#m7   | (3/4)B | (3/4) C#aug C# | (2/4) C# |

[サビ]
F#       | Bm     | C# Ddim7 | C#m7 F#/E |
Bmaj7 A#m7 | G#m7 F#maj7 | Emaj7   | Emaj7 B/C# |
F#       | Bm     | C# Ddim7 | D#m D#m/C# | Cm7(♭5) | Cm7(♭5) |
Bm     | Bm      | E9      | E9      |

[2A]
E       | D6     | C#m     | C(#11) |
E/B   | A#m(♭5) | D#m7   | G#7   |

[2B]
Amaj7 | Amaj7/B | C#maj7 | C#maj7 |
Amaj7 | Amaj7/B | C# C#/C | C#/B A#m7 |
F#m7   | (3/4)B | (3/4) C#aug C# | (2/4) C#|

[2サビ]
F#       | Bm     | C# Ddim7 | C#m7 F#/E |
Bmaj7 A#m7 | G#m7 F#maj7 | Emaj7   | Emaj7 B/C# |
F#       | D6     | C# Ddim7 | D#m D#m/C# | Cm7(♭5) | Cm7(♭5) |
Bm     | Bm      | E9      |

[間奏]
E D6 | C#m(A/C#) C(#11) |
E D6 | C#m(A/C#) C(#11) |
E D6 | C#m(A/C#) C(#11) |
E D6 | C#m(A/C#) Cmaj7 | 
Cmaj7 | (2/4)Cmaj7 |

[3サビ]
F#       | Bm     | C# Ddim7 | C#m7 F#/E |
Bmaj7 A#m7 | G#m7 F#maj7 | Emaj7   | Emaj7 B/C# |
F#       | D6     | C# Ddim7 | D#m D#m/C# | Cm7(♭5) | Cm7(♭5) |
Bm     | Bm      | E9      | E9      |
Emaj7  - E(9, #11, 13)  

【ポイント①】
華麗なる下降進行のイントロ、Aメロ!


今回の曲は各セクションごとに特徴がありますね。まずはイントロとAメロはおなじみのベース下降進行。
まずイントロはED6C#m(A/C#)C(#11)と表記しました。
C#m(A/C#)の部分はピアノの左手はG#の音を弾いていてC#mですが、メロディがAの音に行っていてA/C#のように聴こえます。そのあとのC(#11)はルートCで上にF#の音、のみで他に音がないのです。考え方的にはAm6/Cが近いと思いますが、Aの音が鳴っていません。この余計な音を弾かない、むしろ省略する、というのがこの曲のポイントの一つでもあります。
AメロはED6C#mC(#11)E/BA#m(♭5)と同じように下降して行きます。

【ポイント②】
華麗なる転調のBメロ!


Bメロは見事に転調が印象的なセクションになっています。
まずはAmaj7Amaj7/BC#maj7とⅣ→Ⅴ→Ⅵの動きでKEY=C#へ。
そして後半はAmaj7Amaj7/BC#C#/CC#/BA#m7と同じようにKEY=C#へ行った後、ベースの半音下降、と“らしさ”の組み合わせ。
そして、KEY=C#mのⅣm7であるF#m7行って、それをKEY=EのⅡm7と置き換えて、さらにBC#augC#(Ⅴ→Ⅵaug→Ⅵ)と動き、最後のⅥを今度はKEY=F#のⅤ、ドミナントコードとして、サビからは長2度上のF#へ転調、と雪崩のような転調です!すごいですね☆
これだけの転調をしていながら、とっても滑らかで違和感がないのが驚くべきところ。メロディが美しく引っ張っていれば、このような状態になるのでしょうか。素晴らしいです。

ちなみにBメロ最後のBC#augC#の部分を3/4と2/4で割ってみましたが、拍数的には4/4が2小節と変わりません。が、強迫の位置からして3+3+2の感じがします。ここも気がつかないくらい自然にこうなっています。おそらく工夫しようとしたものでなく、自然発生したものだと思われます。天才によるひらめき☆

【ポイント③】
サビのKEY=F#でのC#→Ddim7→C#m7→F#/E!


サビは美しい割とオーソドックスな進行ですが、一カ所いつもの郷さんらしさが現れています。C#Ddim7C#m7F#/Eの部分ですね。
ここはⅤ→#Ⅴdim7→Ⅴm7→Ⅰ/♭Ⅶという動き。
まず一つ目は#Ⅴdim7→Ⅴm7と、本来Ⅵmへ解決する動きをするのが一般的なところで、Vm7へ戻るという、郷さんテクニック。これは前回のたんきゅんさんの「百約束の物語」の記事でも書きました、Ⅲ7→Vm7とⅤm7→Ⅲ7のテクニックと同様と考えられます。
そして、さらにⅤm7→Ⅰ/♭Ⅶが今回特徴的なコードで、ここも普通はⅤm7→♭Ⅶ/ⅠとC#m7→E/F#となるところが、C#m7→F#/Eとなっていて、いわゆるⅤ/Ⅳの形が使われています。これはメロディがF#に行っているのもありますが、ここは響きの選択としてこちらが選ばれたのだと思います。ちょっとブライアン・ウィルソン様のようでグッときました☆これは郷さんもあまり使われてないコードです。この曲のちょっとしたスパイスですね。


いかかでしたか?今回はポイントは割と今までのおさらいのようなものが多かったですね。郷さんのテクニックが非常に美しい形でバランスよく配置された、ほぼ完成形のような進行だと思いました☆テクニックや刺激的になりすぎると、逆効果になりえることも多々ありますが、完璧なまでのバランスで、ポップソングの構築美と言えるコード進行だと思います。

さて、今回も少々のトピックを。
・いつものように郷さんはエンディング、最後のコードを工夫されています。E(9, #11, 13)と表記しましたが、ほぼF#/Eのようなコードです。なんだかこのピュアな音世界の最後に、大人になることの不安というか、なんとも言えない感じがこのコードで表されているような気がします。
・2サビと3サビの後半のBmはD6となって、ベースが工夫されています。上のコードを変えずに、ベースのみ繰り返し回で変えるこのテクニックも前回にも出てきましたね。
・Aメロの最後のD#m7→G#7で終わるのがらしいですね。構成の最後にⅢ7のコードで終わるのも郷さんのよくあるパターンです。


いかがでしたでしょうか?
それにしてもとっても愛らしい歌声と、素晴らしいテーマ、歌詞ですね。
たんきゅんデモクラシーさんのCDリリースが決まったようなので、楽しみです☆

ここまでYou Tubeにフルで音源のある曲をコード進行解析してきましたが、フルである曲はこれで終わりです。
ここからはCDなりで音を持っている方向けになります。ご了承を☆
次回は一部試聴出来るdetune.さんの「ユクの歌」、行ってみます!


2015年2月8日日曜日

たんきゅん「百約束の物語」コード進行☆

こんにちは、ふるりらです!
今日はたんきゅんさんの「百約束の物語」のコード進行を解析してみたいと思います!
たんきゅんさんの卒業ソングですね☆



百約束の物語
KEY=C, F

[Intro]
C  B♭/C | A♭maj7/C F#maj7/C |
C  B♭/C | A♭maj7/C F#maj7/C |

[A]
C Dm7 | C/E Fm | C Dm7 | Gm7 B♭/C |
Fmaj7   | A♭maj7 Fm7/B♭|

[A']
C Dm7 | C(add9)/E Fm6 | C Dm7 | Gm7 B♭/C |
Fmaj7   | A♭maj7 A♭/B♭| E♭maj7  | Dm7 G7 |

[B]
C  B♭/C | A♭maj7/C F#maj7/C |
C  B♭/C | A♭maj7/C F#maj7/C |
C  B♭/C | A♭maj7/C F#maj7/C | F#maj7/C C7 |

[サビ]
F Gm7 | Am B♭m | Dm Dm/C | Bm7(♭5) B♭maj7 |
F/A A♭dim7 | A Cm Cm/F | B♭maj7 Bm7(♭5) | B♭/C C7 |
F Gm7 | Am B♭m | Dm Dm/C | Bm7(♭5) B♭maj7 |
F/A A♭dim7 | A Cm Cm/F | B♭maj7 ♭B/C | ♭Bmaj7 | C          |

[2A]
C Dm7 | C(add9)/E Fm6 | C Dm7 | Gm7 B♭/C |
Fmaj7   | A♭maj7 A♭/B♭| E♭maj7  | Dm7 G7 |

[2B]
C  B♭/D | A♭maj7/♭E F#maj7 |
C  B♭/D | A♭maj7/♭E F#maj7 |
C  B♭/D | A♭maj7/♭E F#maj7 |   F#maj7/C C7 |

[2サビ]
F Gm7 | Am B♭m | Dm Dm/C | Bm7(♭5) B♭maj7 |
F/A A♭dim7 | A Cm Cm/F | B♭maj7 C  | F         |

[C]
Em7 A7 | Dm G7 | B♭maj7 C | Fmaj7 |
Em7 A7 | Dm G7 | D♭maj7    | E♭add9 |

[間奏]
F C/E | E♭6 Daug | Gm F#aug | B♭/F  B♭/C |

[3サビ]
F Gm7 | Am B♭m | Dm Dm/C | Bm7(♭5) B♭maj7 |
F/A A♭dim7 | A Cm Cm/F | B♭maj7 Bm7(♭5) | B♭/C C7 |
F Gm7 | Am B♭m | Dm Dm/C | Bm7(♭5) B♭maj7 |
F/A A♭dim7 | A Cm Cm/F | B♭maj7 ♭B/C A/C# | Dm Bm7(♭5) |
Gm7 ♭B/C |

[Outro]
♭B F/A | A♭6  Gm    | F          |


【ポイント①】
イントロF#maj7/Cがきわどくて素晴らしい!


この曲一番の技はイントロにあり!
C→B♭/C→A♭maj7/C→F#maj7/Cです。
ベースをCでステイして、上が全音ずつ下がって行き、
さらに後半2つはmaj7。とくにきわどいのがF#maj7/C
Cの上に増4度上のトライアドのF#を乗せ、コードトーンがCとC#ぶつかり、
さらにmaj7のためFとF#もぶつかる、という強烈な和音。
しかもディストーションギターで。
これがギリギリサウンドして素晴らしいインパクト☆
構成音的にC#/Cに近いものがありますね。

ちなみにこの進行、Bメロにもそっくり出てきますね。
さらに、2Bではルートを上昇させて、
CB♭/DA♭maj7/♭EF#maj7、という工夫も☆
効果的です。

【ポイント②】
いつもの転調のマジックの印象はやや少なめ


今回はいつものようなマジックのような転調はやや少なめです。
A'メロの後半、A♭maj7A♭/B♭E♭maj7というとてもわかりやすい転調と、あとはBメロのベースCステイを最終的にC7としてドミナントさせて、サビからKEY=Fに転調してます。サビからの転調はこれまでもありましたし、他の曲にも見られます。サビ感がより出て効果的ですね☆
加えて、CメロのEm7A7DmG7の部分はKEY=Cになっていますね。KEY=Fのままとも言えなくはないですが、感じからして転調しています。折り返し部分はするっとKEY=Fに戻っていて、最後はぐいっとD♭maj7→E♭add9で戻してくる感じではっとしますね。


【ポイント③】
Ⅲ(7)→Ⅴm(7)、ぎゃくもしかりの得意技!


サビ中にACmという進行が出てきます。
これがKEY=FのⅢ(7)→Ⅴm(7)でなかなか印象的、かつ郷さんらしい進行です。
本来Ⅲ(7)はⅥmへの解決が一般的ですが、Ⅴm(7)へ行く辺りがふわっとして、不思議さが出ます。郷さんはよく逆のⅤm(7)→Ⅲ(7)というパターンも使われます。おそらく意識して使われているのだと思います☆



今回の曲はわりとオーソドックス進行がメインの美しい曲でした。
小さなトピックも一つだけ。
間奏ではクラシックの有名な「ハッヘルベルのカノン」を引用されていますね。他にも「終わる全土」のイントロではメンデルスゾーンの「春の歌」を引用されています。


いかがでしたか?
今回はわりと郷さんの曲の中では一般的なコード進行が多い曲でしたね。
その分落ち着いて聴こえる、そんな印象でした☆
次回はいよいよたんきゅんデモクラシーさんに提供された「清く正しく」行きます!

2015年2月7日土曜日

たんきゅん「たんきゅんS・O・S」コード進行☆

こんにちは、ふるりらです!
今日はたんきゅんさんの「たんきゅんS・O・S」のコード進行を解析してみたいと思います!
天才によるコード進行と言われるこの曲、今回は極めて信頼出来るソース(http://twitpic.com/e0mc2a)を見つけたので、そこを参考にしつつコードを採ってみたいと思います!


たんきゅんS・O・S
KEY=C, D, G, A, B, C#

[Intro]
Am7 | Am7 |

[A]
Am7 | F#7 | Bm | C   |
Am7 | F#7 | Bm |
C  G  | F#7 B7 |

[B]
(2/4)Em7 | Em7/A | (2/4)Dmaj7 | Bm7 |
C#7  | F#m | D#7 | G#sus4 G#/F# |
(2/4)F7 |  F7    | (2/4)B♭m | B♭m/A♭ Gm7(♭5) |
D#m7   | C#/F | F#m | (2/4)F#7 |

[サビ]
Bm   | F#7/A# | Am | B7 |
Em   | Em/D#  | Em7/D | C#m F#7 |
Bm   | F#7/A# | Am | B7 |
Em   | Em/D#  | Em7/D | C#m F#7 |
Bm C | Bm F#7/A# | Bm  | G#m7(♭5) |
Gmaj7 | F#aug F#7 |
Bm7 | Am7 | Bm7 | Am7 | 

[2A]
Am7 | F#7 | Bm | C   |
Am7 | F#7 | Bm |
C  G  | F#7 B7 |

[2B]
(2/4)Em7 | Em7/A | (2/4)Dmaj7 | Bm7 |
C#7  | F#m | D#7 | G#sus4 G#/F# |
(2/4)F7 |  F7    | (2/4)B♭m | B♭m/A♭ Gm7(♭5) |
D#m7   | C#/F | F#m | (2/4)F#7 |

[2サビ]
Bm   | F#7/A# | Am | B7 |
Em   | Em/D#  | Em7/D | C#m F#7 |
Bm   | F#7/A# | Am | B7 |
Em   | Em/D#  | Em7/D | C#m F#7 |
Bm C | Bm F#7/A# | Bm  | G#m7(♭5) |
Gmaj7 | F#aug F#7 |
Bm7 | Am7 | Bm7 | Am7 | 

[C]
Gmaj7 | A     | D A/C# | Bm    |
C#m7  | F#7 | Bm  A/C# | D   |
Gmaj7 | A     | Bm     | Cmaj9  |
C#m    | C#m | Gma7 | Gma7 F#7 |

[3サビ]
Bm   | F#7/A# | Am | B7 |
Em   | Em/D#  | Em7/D | C#m F#7 |
Bm   | F#7/A# | Am | B7 |
Em   | Em/D#  | Em7/D | C#m F#7 |
Bm C | Bm F#7/A# | Bm  | G#m7(♭5) |
Gmaj7 | F#aug F#7 | Bm  | G#m7(♭5) |
Gmaj7 | F#aug F#7 |
Bm7 | Am7 | Bm7 | Gm9 |




【ポイント①】
KEY=CにおけるAm7→F#7という進行!


Aメロの2つめのコードから意表をついてくる、この曲。
Am7一発のイントロ後、Am7F#7という強引な進行に驚かされます。
長調で考えてKEY=CにおいてF#7というコードはほぼ使われないコード。
F#7の時点でKEY=Dに変わっていると考えられますね。
つまり
Am7     |   F#7   |   Bm  |   C     |
Ⅵm
KEY=D    Ⅲ7  Ⅵm  ♭Ⅶ
となっているのですね。
そのあともC→G→F#7→B7の、F#7の部分でKEY=GからKEY=Dへ転調していると思われます。この辺りは近い調からのドミナント持ってきていて、かなり曖昧な部分です。


【ポイント②】
ドミナント・モーションの連続による転調の嵐!


BメロはKEY=Dでスタート。
その後、C#7F#mD#7G#sus4G#/F#F7という、怒濤のドミナント・モーション。
まずC#7F#mの時点ではKEY=A、そしてD#7G#sus4G#/F#はKEY=B、さらにF7の時点ではKEY=C#、と一時転調の繰り返しによって、最終的にKEY=C#に転調しています。この繰り返しのパターン、F#mF#m/ED#7G#G#/F#F7、という風にあるコードから全音、そして半音と、短3度下がりながらドミナントを繰り返すパターンになっています。これ、弾いてみるとわかりますが、永遠に続けられます。これもパターンでの思考かもしれませんね☆
ちなみにこのパターン、何かを思い出すなぁ、と思っていたのですが、サウンド・オブ・ミュージックの「ドレミのうた」の「ソは青い空〜」の以降部分でした。こちらは転調こそしていませんが、F→D7→G→E、と短3度下がりながらドミナントを繰り返すパターン、として同じパターンでした。どちらもグッとくるパターンですね。
そして、さらに気付きましたが、ドミナントのルートを3度にすることで、F#m→D#7/G→G#→F7/A→B♭m、という半音ずつ上昇、にもなるのです。この転回をしなくとも、内声にこの半音上昇があることになるので、これがグッくる要素なのかもしれません。

そして、その後、サビ前でKEY=C#でのⅣmのF#mから2拍のF#7を挟み、これをドミナントとして、KEY=Bm(D)へ、ばしっと転調します。ⅣmからⅣ7にして、それをドミナントにする、なんてのも見たことありません。すごい感覚。。
そしておそるべし転調の嵐ですね。

【ポイント③】
大サビ、KEY=DにてC#m→Gma7→F#7は以外に効果的?!


サビはいろいろ仕掛けはありますが、割と説明の付きやすい進行であり、大きな転調もなく、メロディーがキャッチーに出来ていて、いつもどおり対比が素晴らしいです。
さて、個人的な感覚ですが、大サビCメロのC#mGma7F#7という進行が以外に効果的に聴こえました。
普通ならC#m→F#7とⅦm→Ⅲ7で行くところに、間にⅣmaj7のGmaj7を挟んでいて、これが面白いですね。C#mでいったんコードトーンGの音が#したのに、またGがナチュラルになるGmaj7を挟んでのF#7。まぁ、単純に裏コードのmaj7版なのですが。効果的に聴こえました☆


さて、今回も転調の嵐で頭がグルグルでしたね☆
残った小さなトピックを少しだけ。

・エンディングの最後、KEY=BmでサブドミナントマイナーのGm9で終わるという工夫。郷さんはいつもエンディングのコードに仕掛けをしてくれます。
・この曲にも2/4拍子がBメロで効果的に挟まれています。Aメロは4+3+2という小節数で、またしても進むにつれて細かい小節になっています。


 いかがでしたでしょうか?
なかなか転調の妙を探るのは難しいですね。。
いろいろご意見あればぜひ聴かせてください☆
次はたんきゅんさんの「百約束の物語」、行きまーーす!



2015年2月4日水曜日

たんきゅん「ティーパーティーパーティー!」コード進行☆

こんにちは、ふるりらです!
今日はたんきゅんさんの「ティーパーティーパーティー!」のコード進行を分析してみたいと思います!
たんきゅんさんらしい、かわいい曲なのに、どこか不思議で切ない曲ですね☆


ティーパーティーパーティー!
KEY=E, C#, E♭

 [Intro]
E F#m7 | E/G# Am7 | Fm7(♭5) G(add9) | F#m Baug

[A]
Emaj7 | Emaj7 | Emaj7 | F#m7  |
F#m7  | F#m7  | F#m7  | Emaj7 |
E/D     | E/D     | C6      | C6       |
E/B     | F#m7/B | Am   | E        |
E         |

[A']
Emaj7 | Emaj7 | Emaj7 | F#m7  |
F#m7  | F#m7  | F#m7  | Emaj7 |
E/D     | E/D     | C6      | C6       |
E/B     | F#m7/B | Am   | E        |

[サビ]
D#m7 | G# G#/F# | Fm       | G       |
Cm     | B♭m7  D♭/E♭ |
A♭maj7 | Gm7     | Fm7    | E♭maj7 |
D♭maj7 | D♭maj7 Cm7 | Bmaj7 | (3/4) |

[2A]
Emaj7 | Emaj7 | Emaj7 | F#m7  |
F#m7  | F#m7  | F#m7  | Emaj7 |
E/D     | E/D     | C6      | C6       |
E/B     | F#m7/B | Am   | E        |
E         |

[2A']
Emaj7 | Emaj7 | Emaj7 | F#m7  |
F#m7  | F#m7  | F#m7  | Emaj7 |
E/D     | E/D     | C6      | C6       |
E/B     | F#m7/B | Am   | Am     |

[ブリッジ]
Am9 | Am9 | Emaj7 | Emaj7 |
Am9 | Am9 | Fmaj9 | Fmaj9 | Fmaj9 |

[2サビ]
D#m7 | G# G#/F# | Fm       | G       |
Cm     | B♭m7  D♭/E♭ |
A♭maj7 | Gm7     | Fm7    | E♭maj7 |
(2/4) D♭maj7 |
D#m7 | G# G#/F# | Fm       | G       |
Cm     | B♭m7  D♭/E♭ |
A♭maj7 | Gm7     | Fm7    | E♭maj7 |
D♭maj7 | D♭maj7 Cm7 |
Bmaj7 | Bmaj7 | Emaj7 | Emaj7 |
Emaj7 | Emaj7 | Emaj7 | Emaj7 |
(N.C) ×4



【ポイント①】
イントロ、KEY=EにおけるFm7(♭5)!


イントロからいきなり「天才シェフの気まぐれコード」が炸裂!
KEY=EのⅣm7にあたるAm7からのFm7(♭5)
このコードが非常に危うくて、ドキドキ。
KEY=Cに置き換えるとC#m7(♭5)、ということになって、こういう使われ方はまたしても見たことがないです☆
Fm7(♭5)→G(add9)という動きだけとっても不思議ですが、聴いてみる、弾いてみると以外にスムーズに聴こえるからまた不思議。
このAm7→Fm7(♭5)→G(add9)→F#mという進行は
Am7→G#m/F→G(add9)→F#mとも表せて、Fm7(♭5)はG#mのルートがFに行っている、と考えると少し納得出来てきますね。いったいどんな原理なのでしょうか(**)
それにしてもまだまだ出ますね。謎のコード!

【ポイント②】
サビ頭でいきなり転調!


この曲、一番のインパクトがこのサビ頭でのいきなりの転調ですね。
AメロのKEY=Eから短3度下のKEY=C#へ。
KEY=EのⅦm7であるD#m7からG#へのツー・ファイブで、
それがすでにKEY=C#のⅡ→Ⅴというツー・ファイブに置き換わっている、
という置き換えツー・ファイブですね☆自然に聴こえます。
この辺りの置き換え方が絶妙にうまいですよね、シェフ。

【ポイント③】
Ⅲm→#Ⅳと見せかけて、置き換えのⅡ→Ⅲ!


ポイント②と同じく、またしても置き換えのツー・ファイブがサビ中でも炸裂。
FmというⅢmからGという#Ⅳへ、という動きが、もう次のKEY=E♭におけるⅡ→Ⅲ、という動きに置き換わっているんですね〜。必然的に長2度上に転調しているわけです。本当にこの置き換えテクニック、他の曲でもmaj7のⅠとⅣの置き換え、など頻繁に出て来て、このスムーズな置き換えの感覚が素晴らしいと思います。



大きなポイントはやはり気まぐれコードと置き換え、とこれまでにも出て来たようなテクニックになりました。
残った細かいトピック、2つだけ上げておきます。

・サビ後半、A♭maj7→Gm7→Fm7→E♭maj7→D♭maj7→D♭maj7→Cm7→Bmaj7 というひたすらベース下降の進行がありますね。これもとてもらしいです。
・最後のサビ終わり、Bmaj7→Emaj7となって、Aメロのメロディを奏でて終わる所が印象的。KEY=E♭なのにEmaj7で終わるところも。


今回の曲は今までと違ってAメロがシンプルなコード進行で、サビが凝っている、というパターンでしたね。どちらかでバランスをとっているんでしょうか?
まだまだ目が離せません!
次はたんきゅんさんの「たんきゅんS・O・S」、行きますー!




2015年2月1日日曜日

たんきゅん「サボッタージュ」コード進行☆

こんにちは、ふるりらです。
今日は郷さんのプロデュースしていた、たんきゅんさんの「サボッタージュ」のコード進行を解析してみたいと思います!
これもまた名曲中の名曲。どうぞ!


サボッタージュ
KEY=D, F, A♭

[intro]
C Bm  | B D | C Bm | B♭ D |
Cadd9 | Gadd9 |

[A]
Fmaj7  Eaug  | Emaj7  B/D | D6 A♭ | G    C C7 |
Fm   Fm/E♭ | Dm(♭5) D♭maj7 | A♭ Gm | C    C7    |

[A']
Fmaj7  Eaug  | E♭maj7  B♭/D | D♭6 A♭ | G    C C7 |
Fm   Fm/E♭ | Dm(♭5)  D♭maj7 | B   E   | Gadd9     |

[サビ]
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9) B♭ |
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9)  | G/A         |

[intro2]
C Bm  | B♭ D | C Bm | B♭ D |

[ブリッジ]
C   Bm    | B♭ D | C   Bm   |
B♭maj7 | C6       | B♭maj7 | C6       |

[間奏]
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |

[2A]
Fmaj7  Eaug  | E♭maj7  B♭/D | D♭6 A♭ | G    C7    |
Fm   Fm/E♭ | Dm(♭5)  D♭maj7 | B   E   | Asus4 A Aadd9 A
Cadd9           | Gadd9        |

[2サビ]
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9) B♭|
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9)  | B♭  C  |
D Am | G(add9) #Adim | Bm G#m7(♭5) | G(add9)  | G/A        |

[outro]
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |
Bm  C | Bm  C | Bm  C | Bm  C |… (F.O.)


【ポイント①】
イントロ出だしからKEY=DなのにCからの半音下降進行!


イントロの頭はC→Bm→B→ Dという進行。
これ、KEY=DなのにC、つまり♭Ⅶのコードから始まるという、珍しい出だし。
さらにそこから郷さんらしい半音下降の進行で、さらにらしさが出ています。
ちなみにCの上で、メロディはAの音から始まるので、C6みたいなサウンドになっています。ここもポイント。
さらに、イントロが終わると、それはさておき、と一気に転調してAメロに入ります。


【ポイント②】
半音下降進行&augとⅦのコード、さらに転調!“らしさ”たたみかけ!


さて、Aメロ頭からKEY=Fに転調しています。
このAメロ、郷さんがよく用いるテクニックがかなり凝縮されています。
出だしからFmaj7→ Eaug→Emaj7→B/D→D6と半音下降進行。
しかも2つ目はaugコード。
さらにその後はA♭に転調し、そのⅦであるGのコード。
ほぼこれは郷さんテクニックの完成形と言うべきAメロです☆
A♭への転調は、D♭6はB♭m/D♭とも言え、それを橋渡しに同主調のFm、つまりA♭に転調していると言えます。そして、Aメロ後半はFmからの下降進行になっていて、
出だしのFから同主調のFmに変化している、素晴らしく美しい転調です。
ちなみに、出だしのFmaj7→Eaugの部分、KEY=Fと書きましたが、どちらかというとKEY=CのⅣmaj7→Ⅲaugに近い響きをしています。そうするとより細かい転調と解釈することも出来ます。ほほうー!


【ポイント③】
サビ前、謎のB ♭→ E→ G(add9)という進行!


またここに天才のいたずら的コード進行が現れました!
サビの前のB → E→ Gadd9という進行。
この前までKEY=A♭なので、それで解釈するとここはⅡ→♭Ⅵ→Ⅶ、ということになりますが、もはやキーを保っているような感覚ではない感じがします。
ここでは2つの解釈をしてみたいと思います。

[その1]
まずは転調などでは捉えきれない、調の枠を取り払った進行とする考え方。
コードB♭の上ではメロディがC→♭Bとなっていて、B♭add9的な状態に、さらにコードEのうえでは#C→BとE6的な状態に。そしてよくよくみるとメロディはC→♭B、#C→Bと2つの音を塊に半音上がって動いているのです。そして最後にGの上でDの音へ半音上がって解決。
ようするにテンションを通り、さらに半音上がる構造的な動きのメロディが、コード進行の強引さを薄めているような状態☆
さらにコードの度数を見ると、B♭からEは増4度、EからGは短3度、とdim的な動きをしていて、それが逆にdim7の平行移動なような滑らかさになっている。
[その2]
B♭まではKEY=A♭と考え、その後のEからは既にサビ頭からなるKEY=Dに転調しているという考え方。
これは実は、2番のサビ前の部分がより発展したコード進行、B→ E→ A→Cadd9→Gadd9となっているところからの推測。
1番のサビ前は、
B♭    →        E  →   Gadd9
Ⅱ(KEY=A♭)
KEY=D         Ⅱ   Ⅳadd9

2番のサビ前は、
B♭      →        E  →   A   →  Cadd9  →  Gadd9
Ⅱ(KEY=A♭)
KEY=D         Ⅱ   Ⅴ   ♭Ⅶadd9 Ⅳadd9

とそれぞれEのコードの部分からKEY=Dとすると、とくに2番のほうは響きの感覚があってくるのです。
いかがでしょう(**)
その1、その2、の両方の解釈から成り立っているような状態、と考えるのが一番近いような気がしますが。。謎です☆
しかし、どうやってこんな進行とメロディ、思いつけるのでしょうか。。天才とは。。




今回の曲もポイント、個性がAメロ、イントロとにあり、サビはわりと王道の進行に素晴らしいメロディ、という構図ですね。

それでは今回も残った細かなトピックを少しだけ☆

・構成がちょっと変わっています。1番が終わった後、イントロに戻って、イントロのコード進行でブリッジオリジナルのメロディが出てくる。その後の間奏はBm→Cというコード進行にサビのメロディをインストが奏でている。そして、その後に2番。2番までこれだけ時間をかけるのは普通しない。

・この曲含め、プレーンのコードで表記した所もメロディや、他の楽器がテンションを鳴らしているパターンがとても多いので、細かく表記しなかったところがあります。そのあたり、とても曖昧に作られているのが、独特の響きを醸し出しているように思います。



いかがでしたでしょうか?
これまで4曲で、すでに郷さんのコード進行パターンが結構見えて来た感じがしますが、
逆に天才のなせる驚きのパーツが挟み込まれてくることもわかりました。
いったいこれだけのテクニックがありながら、無意識で作られているかのような純粋さを保つ秘訣はどこに。、、
まだまだ目が離せません!
次はたんきゅんさんの2ndシングル「ティーパーティーパーティー!」、行きます!