2015年4月27日月曜日

detune.「sono」コード進行☆

こんにちは、ふるりらです。
今日はdetune.さんの2ndアルバムのタイトル曲「sono」のコード進行を解析してみたいと思います!

sono

[intro]
A(omit3) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) Gmaj7(13) | F(omit3, add9)

[A]
A(omit3, add9) | G(omit3, add9) | A(omit3, add9) | G(omit3, add9) |
A(omit3, add9) | G(omit3, add9) | A(omit3, add9) | G(omit3, add9) |
D       |  Gadd9 |

[intro2]
A(omit3, add9) | G(omit3, add9) |

[A']
A(omit3, add9) | G(omit3, add9) | A(omit3, add9) | G(omit3, add9) |
A(omit3, add9) | G(omit3, add9) | A(omit3, add9) | G(omit3, add9) |
D       |  Gadd9 |
A  G  | (3/4) D E | A G | (1/4) D |
A  G  | Dm | Dm |

[サビ]
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G |
F(omit3, add9) | F(omit3, add9) |

[2A]
A(omit3, add9) | G(omit3, add9) | A(omit3, add9) | G(omit3, add9) |
A(omit3, add9) | G(omit3, add9) | A(omit3, add9) | G(omit3, add9) |
D       |  Gadd9 |
A  G  | (3/4) D E | A G | (1/4) D |
A  G  | Dm |

[Bridge]
Ddim7 C#dim | Cdim Bdim |
Bdim A#dim Adim G#dim | G#dim Gdim F#dim Fdim |
F#dim | F#dim |

[サビ]
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G |
F(omit3, add9) |

[outro]
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) E7(omit3, 11) |
A(omit3, add9) G | F(omit3, add9) |


今回パッと見複雑に見えてしまっていますが、omit3が多く逆に音数は少ないです。

【ポイント①】
omit3とadd9の響き!


今回の曲の多くのコードが3度の音を抜いたomit3で、かつ9度の音を足したadd9で構成されているようでした。イントロやAメロはメインのメロやエレピがアルペジオ風のフレーズを弾いていて、その中には3度も含まれていたりはするのですが、基本的にずっと鳴っているわけではないので、omit3としたほうが響きが近いです。
郷さんの曲にはadd9や7thも含む9thコードも含めテンションが入ったコードも結構使われますが、逆に省略する意識もしっかりあるように感じます。
3度を省略すると明暗が曖昧になるというか、透明感、緊張感が出るように思います。

さらに、全編に渡ってエレピのメロやカウンターラインには#11を通過するフレーズがたくさん出て来て、スケールも少しリディアン系のサウンドになっていて、それがまたこの曲のカラーになっています。
特にコードトーンの5→#4→9→1と動くフレーズが印象的です。Fコードの所では、ドシソファと動くフレーズです。

【ポイント②】
リズムの工夫も忘れない!


Bメロ後半にちょっと説明しづらいリズムの工夫があります。
おそらくメロディに合わせた結果こうなった、というものだと思いますが、面白いです。
3/4や1/4を挟んでいるように表記してみました。全体としては拍数は4/4で合う数なのが面白いですね。結果的に帳尻があっている。さらにシンコペーションが沢山入っているので、より複雑です。でもシンプルに聴こえるのが素晴らしいですね。メロディの力です。

【ポイント③】
dim7の平行移動!


dim7というのは平行移動させやすいもので、よくあるものは構成和音と同じく短3度で移動させるのが常套手段ですが、この曲のbridgeでは半音下降でスライドさせて、最後に半音上げる、という力技が使われています。しかしこれがとってもかっこいいですね。後半リズムを変えたり、最後に半音上げることで、しっかり楽曲にとけ込ませています。


3つのポイント以外には、全体としては♭Ⅶや♭Ⅵに当たるG、Fのコードが(omit3、add9を伴っていますが)多用されていて、いつもの郷さんらしい進行です。
それにしてもコードの響きの「園」感とタイトルのsonoがとてもマッチしていますね。

さて次回はdetune.さんの3rd『オワルゼンド』より「高嶺の花」、行ってみたいと思います!

2015年4月9日木曜日

detune.「緑ドリーム」コード進行☆

こんにちは、ふるりらです。
また少し日が空いてしまいましたが、detune.さんの1stアルバムより「緑ドリーム」のコード進行を解析してみたいと思います!

緑ドリーム
[Intro]
A/B | A/B | A/B | A/B |
A/B | A/B | A/B | A/B |

[A]
C#add9 | Badd9 | Aadd9 | E         |
F#        | E        | A        | B         | B        |

[A' ]
C#add9 | Badd9 | Aadd9 | E         |
F#        | Eadd9  | Aadd9 | G#sus4 G#7 |

[B]
Eadd9  | Gadd9 | F#m7 A/B | E   A   |
E/G#   | F#/A#  | A  E/G# | G   F#m | 

[Intro2]
A/B ×4

[2A]
C#add9 | Badd9 | Aadd9 | E         |
F#        | E        | A        | B         | B        |

[2A' ]
C#add9 | Badd9 | Aadd9 | E         |
F#        | Eadd9  | Aadd9 | G#sus4 G#7 |

[2B]
Eadd9  | Gadd9 | F#m7 A/B | E   A   |
E/G#   | F#/A#  | A  E/G# | G   F#m | A/B      |

[B]
Eadd9  | Gadd9 | F#m7 A/B | E   A   |
E/G#   | F#/A#  | A  E/G# | G   F#m | 
Aadd9 | Aadd9 |

[Outro]
A/B | A/B | A/B | A/B |
A/B | A/B | A/B | A/B |
(N.C.) | (N.C.) |


【ポイント①】
平行調の同主調ももはや同じ庭


Aメロの頭から見てみると、KEY=C#のⅠ→♭Ⅶ→♭Ⅵと見えますし、確かにそうなんですが、そもそも頭のC#をC#mに変えるとKEY=Eですべて収まる形なんですね。つまりここではKEY=C#とKEY=Eを分けて考えるのでなく、KEY=Eからみた平行調のKEY=C#mの同主調のKEY=C#も同じフィールドとして捉えると、とってもすっきりしてきます。
郷さんの和声感覚はこの、他のKEYをも同じフィールドで捉える、というところにあることが分かって来ましたね。
もちろん、イントロのA/BからのC#も同じようにKEY=EからKEY=C#への転調、ではありますが、同じフィールドで捉えることができます。
ちなみにC#がadd9になっていて、かつ3度の音が鳴っていないadd9なので、よりC#mに近いサウンドのため、よりスムーズさが増していると考えられます。
さらにF#のあとのEはメロディが#ラへ行っている事からKEY=EのⅠとしての機能ではなく、KEY=C#の♭Ⅲとして機能していることがわかります。このあたりからもいかに同じフィールド内を自由に行ききしているかが見えてきます。

【ポイント②】
おなじみのadd9と♭Ⅲ


これはもはやここで上げる必要もないくらいの定番ですが、おさらいで。
この曲でも郷さんらしの象徴のadd9と♭Ⅲ、KEY=EのGの和音が使われています。この初期の作品で、既にそれは現れていたんですね。


さて、他にトピック的なことは今回はそんなにないのですが、イントロでⅣ/Ⅴで停留していたり、add9や♭Ⅲ、さらにオンコードなど、郷さん作曲術のポイントがこの初期の楽曲でもしっかりと現れていて、若くして自分の楽曲の構造を作り上げてしまった天才の片鱗がここでも見えますね。もちろん、その後の楽曲をみればさらにそれがブラッシュアップされたことが分かりますが。

それにしても「緑ドリーム」、とはいったいなんのことでしょうか。。

さて、次回はdetune.さんの2ndアルバムより「sono」、行ってみます!